憲法フェスティバル通信 2009 年第 1 号
2009年度の憲法フェスティバルは 2009 年 5 月 23 日(土)に、九段会館で開催の予定です。
今回の通信では、みなさんにも、憲フェス実行委員会で話し合っている「今年の憲フェスはどんな感じにしようか」という部分をお知らせして、憲フェス実行委員会の雰囲気を味わっていただこうと思います。。
憲法フェスティバル通信 2009 年第 1 号 表紙

実行委員会に異変か?
頭の上に白いものがふえてきて、いやだなあと思っていたら、「団塊の世代ですよね?」と当然のごとく言われ、ガックリ。私は団塊の世代ではありません!「ポスト団塊」の世代です。ま、たいして変わらないか?
ところが。いま憲法フェスティバル実行委員会では団塊グループが猛威をふるっています。9月の合宿に参加し、そのまま実行委員になったAさん・Mさん。「よも講(憲法よもやま講座)は年12回開催したい!」と怪気炎を上げるTさん。皆さん、前向き度100%、シラケ度ゼロ。おかげで、実行委員会全体が活気づいています。このまま行くと、どうなっちゃうんでしょうか?
ところで、埼玉・千葉・東京・神奈川の主だった公立図書館に「憲法くん出番ですよ」(憲フェス20年誌)を寄贈したところ、反響が続々。といっても、各図書館からの礼状ハガキ。図書館で読んだという人から感想の手紙が届いたら、もっとうれしいだろうなあ(買ってもらえると、さらにうれしい)。 さあ、来年5月の憲フェス本番に向けた胎動が始まりました!
「世界的大不況」とかで世の中暗くなる一方ですが、憲フェスは団塊グループの活力をエンジンに、明るく、楽しく、元気に進んでまいります。 その旗じるしは、ご存じ「憲法のすそ野を広げる」。
実行委員長4年目となり、少々くたびれかけている私ですが、精一杯頑張ります。ご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
実行委員長・下林 秀人(しもばやし ひでと)
実行委員会報告
1 実行委員会が始動!
今年度も事務局長を勤める井堀です。
さて、今年も憲フェスが始動しました。実行委員会は大体月一回、休日(土曜日であることが多い)の午後に開催されています。場所は、新宿御苑の間近にある当事務所(TOKYO大樹法律事務所)。
メンバーは、サラリーマン、元公務員、カウンセラー、主婦、活動家、バリバリの組合活動家、フリーター、弁護士等、さまざまな『昼の顔』をもった人々が集まっています。常時、12、3名程度は集まっているでしょうか。
2 団塊前後のパワーに「たじたじ」
今年の特徴は、50~60歳代の団塊”前後”世代がとにかく元気がよいことです。「ジュリー(沢田研二)を呼びたい!ついでにグループサウンズ御三家も呼べないかなぁ。」「今年こそ、森山良子の『ざわわ』を聴きたい」「この間、アンジェラ・アキって人の歌声聴いてシビレちゃった。憲フェスでも彼女のピアノと歌を!」等々……。財政事情もコネクション(当然ない)も無視した幻想が飛び交っています。
まあ、我々20~30代の若手では太刀打ちできない盛り上がりようで早くもコントロール不能な状態です。
3 今年のテーマ?
そのような会議の中で、今年のテーマ候補として挙がっているのは「自在に使おう、憲法」「知らなきゃ損する!憲法活用術」「憲法をもっと使おう」という類です。
実行委員会では「憲法、憲法と金科玉条や念仏のように唱えるだけでは憲法のすそ野は広がらないのではないか、憲法が私たちの日常生活においてどのような機能を果たしているのか、またどの様に活用できるのか。そのことを検証して伝えないと、世間の憲法に対する関心は高まらないのではないか」そのような問題意識から、上記のようなテーマが候補として挙がっています。
さて、テーマは格好良くともこれをどの様に企画に反映させるかがモー大変。百家争鳴、いろいろな議論が飛び交い会議はぐるぐる回る。事務局長としては三半規管がいかれそうです。が、乞うご期待。
事務局長・井堀 哲(いぼり あきら)
「100年に一度の金融危機」の意味
裁判官からの「職業は?」という人定質問に対し「革命家。」と答える若者たちが現れている。法政大学のキャンパスに学内デモや集会への呼びかけを目的で足を踏み入れたことをもって建造物侵入罪で逮捕された青年らだ。逮捕者は2年間で88名(内起訴は19名)。今般の世界金融恐慌をグリーンスパン前FRB議長は「100年に1度の金融危機」に見舞われていると表現している(米下院10.23)が、100年前と言えば第1次世界大戦(1914~)前夜であり、ロシア革命(1917~)前夜である。戦争も革命も歴史の現実である。
「格差社会は構造改革の副産物ではなく、構造改革の目的そのもの」(森永卓郎・08.10.27朝日新聞)と指摘されているが、まさに行政改革=国労解体により労組の弱体化が目指され、政治改革=小選挙区制により社会党等反対勢力を封じ込め、そして司法改革では弁護士激増政策により弁護士会の自治への攻撃をしかけ、「自由」と「改革」の名の下に、強い者=「富める資本」の経済的自由を最大限に保障し、大衆を自己責任=貧困に落とし込む新自由主義・ビジネス至上主義社会が貫徹されようとしていた。
現実は「上位3名の億万長者の資産は、最も発展の遅れた国々とそこにすむ6億人の人々のGNPの合計額を上回る(『新自由主義』・デビット・ハーヴェイ)超階級社会だ。現実が最も「過激」だ。しかし、この超階級社会の破局が始まった。ニュースでは今、現在、経済がさらに悪化する記事はあっても、上向きになる材料は、何一つ提示されていない。その事実に目をつぶり「そのうち景気は持ち直すだろう」等と嘯く戦後世代の根拠なき楽観は、守るべき生活のない現在の若者からは、無責任な日和見と写る。だから「革命」しかない、という若者が出てくるのは当然といえば当然だろう。今年『蟹工船』が3か月で46万部売れた。「連帯」、「団結」という古臭かった言葉が新しい響きを持ち始めた。一方、岩手の高校生の最も条件のよい就職先は自衛隊だという恐ろしい報告もある。戦争か革命か。選択の時は遠い未来ではない。
森川 文人
憲法フェスティバルニュース・戸舘圭之弁護士出演
11月4日のクローズアップ現代で現代の貧困ビジネス問題に焦点が当てられ、実行委員の戸舘圭之弁護士が出演されました。敷金礼金不要の「ゼロゼロ物件」、住民票取得を売り物にしたネットカフェ、さらにはホームレスを生活保護で生きさせるだけの言ってみれば「ブタ箱」ビジネスなどが例として取り上げられました。
業者の考え方は、まず法の抜け穴を利用することです。住民票付きネットカフェのケースでは、旅館業法に引っかからないよう、布団や枕は用意しない、住民票が取れるように当人が常に住んでいる形にするという手法を取っています。また、利用者が法知識に乏しいことも利用します。法的手段を取られたら業者側の方が弱い立場に追い込まれるのですが、そのリスクが小さいことも業者側はわかっているからこそ、こんなビジネスができるわけです。さらに、利用者にとって住居を追い出されたら人生が崩壊するという究極の弱い立場であることも、業者側にとっては「食い物」として利用するにはまさに格好の材料です。「お前、ここを追い出されたらどうなるか分かってるだろ」といわれれば、利用者にとって何もいえないことを分かっているからです。
何といっても、このような住居を求める人が世間に多くいるというのが、この手の貧困ビジネスを助長させる大きな要因になっています。本来、これらの貧困ビジネスを求める困窮者を救うべき公的機関(行政)さえも、許容量をはるかに超える利用者を抱えるために、これらの貧困ビジネスを紹介せざるを得ないという救いがたい事情があります。セーフティネットがまるで機能していないこの日本社会。政治が機能してない証左ともいえましょう。
柴崎 仁志
